top of page

特別編『この恋は変ですか?/ Is My Love Strange?』

2025年9月16日

こちらの記事では、キャラクターのファッションや、「かわいい」を作るために心がけたことについて、お話ししています。

こちらの記事では、キャラクターのファッションや、「かわいい」を作るために心がけたことについて、お話ししています。


こちらの記事は、作品について深く知りたい方のために、ヤンマガUSAの投票期間中(2025/11/10まで)は無料公開していました。


※2026年6月4日より、無料で再公開しています。


***********************************************************************************************


こんにちは。

『この恋は変ですか?/ Is My Love Strange?』が発表されてから、一ヶ月くらい経ちました。

作品は楽しんでいただけましたか?


さて、この作品は「普通ってなんだろう?」という問いかけがテーマですが、裏テーマとして、あづまがこだわっていたことがありました。

それは、日本の「かわいい文化」を海外の読者の方にお伝えしよう。ということです。

漫画的な「萌え」っぽい女の子やかわいさじゃなくて、できるだけリアルな女子高生たちの、今の感じを表現できないか。ということを目指して頑張りました。


とはいえ、あづまはZ世代の女の子ではないので、「大人が無理して合わせようとしている」みたいなことにならないように、たくさん研究しようと思いました。

PinterestとかInstagramで、今の女の子ファッションってどんな感じなのか、ひたすら眺めて、インプットの日々でした。


今はKPOPファッションから世界的に広がった、y2k(90年代から00年代のファッション)リバイバルがトレンドかなと思っているので、平成の女子高生文化、ギャル文化を意識して、女の子たちの制服の着こなしをデザインしました。


y2kといえば、ルーズソックス!!

当時の平成ギャルおねえさんたちを知っているあづまにとっては、永遠の憧れですが、当時のルーズソックスより、もうちょっと重さのある、レッグカバー的な感じが今っぽいかなと思って、そういう感じで描いてみました。


そして、セーターのだぼっとした緩さと、裾からちら見えするミニスカートの着こなし。(脚が長く見えて超かわいい。)

だけど、あんまりアイドルの方たちみたいな、モデル体型になりすぎないよう、脚の比率は、親しみやすいスタイルの女の子っぽさを心がけて描きました。(ありさは逆に、KPOPアイドル的なスタイルの良さを意識しました。)

それから、なぎちゃんの髪型と、スクールバッグ(スクバ)の背負い方。これは完全に平成女子高生スタイルです。


そして、あまり目立たないかもしれないけど、スマホストラップも(高橋くんに連絡先を聞く場面でちらっと)描きました。

当時は、携帯電話にストラップを重ね付けして盛るのがかわいい時代でしたが、今はそれが再注目されていて、ビーズとかパールっぽい、スマホ用アクセサリーが売られていたりするので、そういうのを意識して描いてみました。



で、もうひとつ。

日本のかわいい文化の超王道として参考にしたのが、「サンリオ」です。

日本のかわいい文化のオールドスクールであり、常に時代の空気を読んで、アップデートされ続けている、みんなにとっての普遍的なかわいさの象徴。

おとぎ話の世界のようで、ただそれだけじゃない、ちょっと悲しみとかノスタルジー、孤独、哲学的なことも表現されている。

そんな世界だと思っているので、あづまの作品でもそういうことができないか。と頑張ってみました。

が、うまくいったでしょうか・・・?


サンリオ的世界を特に意識したのが、高橋くんの描き方です。

高橋くんのキャラクター造形として採用した「うさぎ」は、実は昔からあづまのイラストによく登場する、うさぎのぬいぐるみと同じです。

「ぬいぐるみ」って、かわいくて安心する存在ではあるけれど、部屋にぽつんと置かれていたりすると、なんかちょっと寂しさとか、不穏さも感じませんか?

そういう、「一見かわいいけど、裏には何か潜んでいるかもしれない」ということを表現するために、よくこのうさぎのぬいぐるみをイラストの中に置いたりしていたのですが、今回初めて、きちんと作品のキャラクターとして登場させてみました。


「かわいいんだけど、表情が読めないからなんか不安」「縫い目が不揃いで、ちょっと傷跡にも見える」というのを、あからさまになりすぎないように、気をつけて描いてみました。

「かわいいんだけど、かわいすぎない」

そういう感じが伝わってたら、嬉しいなと思います。



あと、ファッションで気を付けたことと言えば、もこちゃんのパジャマとランジェリー描写でしょうか?


「リアルな女の子ファッションを描く」と言っておきながら、そこだけ非現実的な描写にしているのは、もこちゃんの浮世離れ感を表現するためです。

彼女の高橋くんとの妄想シーンでは、必ず「衣装的」な演出された装いにしています。

恋する気持ちの夢見心地感を表しつつ、第三者から見ると、なんか過剰さもある。

「恋してる人を他人から見ると、なんかちょっと恥ずかしい存在に見えちゃう。」

ということを表したくて、そういう衣装の表現を使ってみました。


今までのあづまなら、もっと冷静な眼差しで描いていたかもしれないけど、この作品に関しては、あくまでも「かわいさ」優先で描きました。

再読する際は、その辺にも注目して作品を楽しんでいただけると嬉しいです。


最後に。

この作品は、あづまにとって、頑張って勉強した「女の子文化」「かわいい文化」を実践してみる、実験の場でもありました。

日本の文化。あづまは多様で大好きです。

「kawaii」が、世界共通語になってるように、「かわいい」表現の可能性を再発見できる機会にもなりました。

まだまだ勉強中なので、これからもっと洗練された作品が描けるように頑張ろうと思います。


次の作品では、今よりもアップデートされた「かわいい」表現で、みなさんと再会できたら嬉しいと思っています。


我妻ひかり Azuma Hikari


***********************************************************************************************


🐇#IsMyLoveStrange?で関連記事をまとめています。もし、ご興味あれば読んでみてください。

🐇SNSで作品の感想などを発信していただくのも大歓迎です☺️

(#IsMyLoveStrangeや#youngmagazineのタグをつけて投稿していただけると嬉しいです)

🐇作品を通して、たくさんの方と出会えたら嬉しいと思っています☺️


**************************************


kawaii考察の連載は、2026年6月創刊の季刊誌『ねごと。』へお引越しします。

※現在サイトの「考察シリーズ」ギャラリーは廃止しております。

このサイトに掲載している全ての作品や文章の無断転載を禁じます。

© 我妻ひかり
bottom of page