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#ぴろーとーく。『言葉を持たないあなたたちへ。』

2026年10月6日

2026/10/06

まだ第一話が公開されて1ヶ月も経ってないのに、「あとがき」なんて書くのは変だろうか。でも、現時点(2026年10月6日)での考えを書き残しておく。


この物語を描いてみようと思ったのは、かなり雑に言うと「色々怒ってたから。」もっとラフに言うと、色んなことに対して「お前らまじでいい加減にしろよ」という感情が、そろそろ自分の中だけに留めておけなくなったから。

これは、極々個人的なことに対してでもあるし、もっと大きく抽象的な対象(人間、仕事、社会、文化・・・とか)色んなことに対してで、とにかく「まじでもう無理」な毎日をどうにかして解決、もしくはそういう毎日に対して、私なりの「復讐」の方法はないだろうか。と、考えを巡らせていた時に残した大量のメモが、だんだん「物語」になっていった。

この作品だけじゃなくて、私の場合はどの作品もそんなふうにして始まるんだけど。とにかく、私は「作家」なんだから、ペンで復讐するしかない。そして、ペンを握れば大抵のやつには勝てると過信している。だから、とにかく「思いついてしまった」以上やるしかないのだ。


実はこの作品は、今年の3月か4月あたりまで、三話ぐらいまでネームを仕上げて商業誌に持ち込む予定だった。ありがたいことに、お声がけいただいている編集者の方がいたから。

だけど、「私は"商業誌"で作品を(特にこの作品を)発表することで、何を得たいんだろう・・・。」

そう考えた時に、得られるものが「お金」しか思い浮かばなかった。もしかしたら、自分で広報しなくてよいので、認知とか、いわゆる"商業掲載作だ"という「箔」も得られたかもしれない。

だけど、そういうものを天秤にかけても、私の大切にしたいものには、圧倒的に色んなものが足りなかった。だから、自分で雑誌を創刊して媒体を創り、自主制作、自主出版へと舵を切った。


十字路で悪魔に出会った人は、何か特別なものを得たらしいけど、私は何を得たのかな。

something special であってほしいけど。


で、この作品の題名だけど、「あなたたちへ。」というのは、誰に向けたものなのか・・・。ここではまだ明らかにしない。というか、できない。

「あなた」に「私自身も含まれてるかもしれない」と、最近気づいたから。


とにかく、私は、私の頭と身体と心と時間と夢にこびりついてしまった、頑固な「何か」、その当時の私にとっては邪魔でしかなかったものを、「引き剥がして捨てることができればいいのに。」と、毎日思っていた。

生活もままならないほど、「怒り」が抑えられなくて、そして、それは場所と時を選んでくれない。

自分でも予期しないところで、「怒り」が立ち上がってくる。「立ち上がる」なんて書くと、なんかじっくり起き上がってくる、じわじわ湧いてくるように思われるかもしれないけど、そんなことはなく、とにかく私の中で起こっていることと、身体、心、言葉の反応にほとんど時差はなかった。

だから、「記憶」もごみ袋にぶち込んで捨てることができればいいのにな。と思った。

私がいつも、誰かとの縁が切れた時にやる、クローゼットの断捨離「儀式」のように。


だけど、今度はその捨てられた「記憶」の行方が気になるようになってきた。その記憶は「私の」物語。私にとっては、間違いなく「真実。」だけど、所詮は「私にとっての」真実でしかない。

「物語」を語ることの倫理について。

その物語を「いらないもの」として廃棄して、「私が」快適になれたとして、その物語の登場人物たちは、そのことをどのように捉えるのだろうか。

そして、その処理を任された者たちは・・・?


誰かが得をする代わりに、誰かが何かの責任を負う。

あるいは負わされる。

そういうところまで辿り着いた時に、私はやっぱり「これは物語にする価値のあるものだった。」と改めて思えた。


だけど、これは2026年10月6日の私の考え。

これから、物語も、私の思考も、そして私にこびりついた「何か」たちも、どのように変わっていくかはわからない。


とりあえず、今はそんな感じで書き残しておくね。



2026/10/06

我妻ひかり AZUMA Hikari

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